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沖縄タイムス 「オフィスの窓から」掲載について(第2回 2025年6月8日)

弊社代表取締役社長の大神田が沖縄タイムスにてコラムを執筆しております。
詳細については、以下参照ください。

(沖縄タイムス オフィスの窓から 第2回 2025年6月8日掲載)
株式会社おきなわC&Cホールディングス 代表取締役社長 大神田睦

”信頼の連鎖” 物件守る

 空き家には、住んでいた人の記憶や家族の時間が、今もそっと残っていることがあります。

 今回は、グループ企業のおきなわサービサーの現場から、「信頼」が再び動き出すきっかけとなった案件をご紹介します。

 ある日、当社担当者が信用情報誌の競売情報に目を止めました。物件は、当社の債務者である設計士がかつて暮らしていた空き家でした。現在の所有者は、設計士のいとこ。債務の履行が困難となっているため、競売にかけられていました。

 当社は十数年前、金融機関からこの設計士に関する債権(元本1,150万円)を譲り受けており、以後、設計士は誠実に返済を続けています。この情報を設計士に伝えたところ、後日、親族からも競売物件を守れないかとの相談が寄せられました。法的手続や関係者の意向を丁寧に伺いながら、今後の対応を慎重に検討する流れとなりました。

 親族間の調整役を担ったのは、競売不動産の所有者の姉。かつて弟の債務に関わった経験もあり、当初は戸惑いも見られましたが、状況を受け止めながら、関係者間の調整にも前向きに取り組んでいきました。私たちも対話を重ね、当事者が納得できる選択を尊重する姿勢を大切にしました。当社は競売に関する債権をノンバンクから譲り受け、現金の代わりに不動産などで債務を弁済する「代物弁済契約」を締結。物件を1,350万円で受け入れました。その資産価値をもとに、親族の債務を調整。設計士の返済にも一部が充当され、残額は分割で再整理しました。

 物件は、不動産市況に準じた条件で親族関係者に賃貸し、適正に管理しています。将来、買い戻しを希望する場合、法令と実務慣行に基づいて対応する方針です。

 こうした取り組みを通じて積み重ねてきた経験が、今もさまざまな課題解決の場面で発展的に機能していることに、私たちは仕事の意義をあらためて感じています。この“信頼の連鎖”が、新たな価値を生む力として、事業承継やM&Aといった分野にも確かにつながっていると感じています。

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